児童養護施設の子どもたちとの里山開拓(第3回)

2012年5月20日、児童養護施設の子供たちとの里山開拓も3回目になりました。
(参加は施設の子ども6名、引率の先生2名、開拓団側は協力団体含め7名)

初回はどんなところでどんな人と何をするんだろうと不安げだった子どもたちも、
2回目には私たちや私たちが提案した里山の楽しみを初めから受け入れてくれました。
そして、3回目。
子供たちは、早くも自分たちが里山でやりたいことを自らはじめるようになったのです。

木の上の展望台に伐った枝を屋根や壁のように張り巡らせて自慢顔の5年生の男の子は
大人は入らないで!と言います。ここはもう自分の秘密基地なのです。

私たちの用意したプログラムにはありませんでしたが、5年生の女の子が
切り株に丸太を挟み込んで即席のシーソーを作ってくれました。
工具やロープなどを一切使わず伐った木と切り株だけで作り上げた発想には
驚きました。

私たち会員の方も自分たちが里山でやってみたかったことをやります。

森といえばやはりターザンロープ!ということで、若い会員2人が
先に山に登って木にロープをかけ、切り株をスタート台にして作り、
安全性を試すところから取り組みました。

案の定、このターザンロープは今回の一番人気。
ちょっと斜に構えたところのある6年生の男の子も
このときばかりは心の底からの笑顔ではしゃいでいました。

また、女性会員を中心に企画したのは、ツタの大縄跳び。
ツタをとってきてロープにします。
縄跳びのできるスペースもあわせて作ります。
ツタは植林の森ではやっかいものですがこんな楽しみ方もできるんだな〜
と感心しました。

ジャガイモ栽培、カブトムシ養殖は関心のある会員が企画したものですが、
子供たちも誰かに指示されることもなく好きな人が集まって
額に汗しながら笑顔で力作業を一緒に進めていきます。

子供も、引率の先生も、会員もみんなが自分のやれるところ、
やりたいところから自然に協力してどんどん進めます。

もし普段の仕事も、学校も、家庭も、こんな風に物事を進めることができたなら
きっとお互いに心地よく、建設的で、地に足の着いた成果が生み出せることでしょう。
ここには人と人との関わり方のひとつの理想形があるように思いました。

 

5月の風と新緑の木漏れ日はとても清清しく、
私はえもいわれぬ爽快な感覚に包まれました。
みんなの表情を見る限り、きっと自分と同じ感覚を味わっているように思えました。

ふと、この爽快な感覚というのはどこかで味わったことがあるような気がしました。
気になってしばらく考えてみます。
するとそれがはっきりと思い出せたのです。

 

それは私が子供たちと同じ小学生のころ、
森に入ったり、川で泳いだりしたときの感覚でした――

森のキャンプ場で朝誰よりも早く起きてみると、
人の声や物音は一切なく、世界を支配したかのように鳴き騒ぐ鳥たちの声を
一人静かに聞き入っていたあのときの自分。

水面がきらきらとまぶしく反射する川で水の流れに身を任せて泳ぎながら
逃げようとする魚たちを追いかけたあのときの自分。

あのとき、自然の中で、誰からも何も指示命令されることなく、
時間の制約なければ、やらなければならないこともなく、
もちろん過去を振り返ったり、将来を憂えたりすることもなく、
今この瞬間瞬間を心から楽しんでいたと思います。

それがこの歳になってもここ里山に来るだけでまた取り戻すことができるのです。
それは子供だけが味わえる特権ではなかったのです。

もしかしたら、こういうことかもしれません――


ここ里山では大人も子供もないということ。

日常の都会生活の中ではそれぞれ置かれた状況、環境、立場が全く違っていても

そんな違いなんか本当は取るに足りない小さなこと。

大切なのはみんなが一緒に楽しんだり、協力したり、思いやったりしながら

今ともに生きていることを実感すること!

 


※今回も事後アンケートを行いました。

引率の先生からいただいた手紙でこんな言葉をいただきました。

「初めて子供たちに連れられるように参加させていただきましたが、
 とても楽しくすごすことができました。
 自然ももちろん、それを安全に満喫するための心遣いがあちこちに
 見ることができ、キャンプをする際の参考にもさせて頂きました。」

別の引率の先生は、たのしかったことは?というアンケートに、
「楽しそうな子どもたちの笑顔を見れたこと」と書いてくれました。

また、子供たちはみんな「また行きたい」、「早く火起こしがしたい」、
「ターザンロープやツタの大縄跳びで遊びたい」
などと書いてくれました。

こうおっしゃっていただけるのは、私たち開拓団にとって
本当にうれしいことでやりがいにもつながっています。

 

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