NPO法人 東京里山開拓団

東京の荒れた山林を児童養護施設の子どもたちとともに開拓し自然の恵みを活用するボランティア団体です

東京の荒れた山林を児童養護施設の子どもたちとともに開拓し自然の恵みを活用するボランティア団体です

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 目指すところ>代表の思い>「里山開拓」とは(2009年)

現代の里山

「里山開拓って何?」「里山に行って何するの?」とよく聞かれます。 都市で暮らしていると「開拓」なんて縁のない言葉で、 北海道開拓使や満州開拓団のように古くて遠い存在のように思えます。 しかし、少しばかり想像を拡げるなら、 私の生活する東京都心もかつては誰かが開拓を行った土地ですし、 車や電車で一時間も行けば、未利用の里山や雑木林を たくさん目にすることができます。 今、里山は林業不振が続き、薪や腐葉土も利用されなくなって久しく、 1960年代までなら地主や農林業関係者、地元の人が通って 自然にできていた道も雑木に覆われてしまい、 立ち入ることすら難しい状況にあります。

里山の力

ただ、里山が価値のない存在になってしまった訳ではありません。 荒れ果てた里山も、普通の人が簡単に入れるようにさえすれば、 散策、アウトドア、自然観察、自然の恵み収穫、遊び、教育など、今でも関わってみたい人が集まり様々な活用が可能な場となります。 実際、私が八王子郊外の里山に道や広場を自らの手で作って 人が入れるようにしてみたところ、 今まで里山に接することもなかった都会の若い人ほど 「行ってみたい」「利用したい」「心地よかった」 「楽しかった」「ストレス発散できた」など 里山に価値を認める声が多くて驚くばかりです。 (「エコ」「ロハス」「森ガール」の延長で「里山」ブームの観さえあります)

私たちの里山開拓の進めかた

その一方、里山活用を拡げる上での一番の課題は 「誰が手間のかかる道や広場の整備を行うのか」 という点にあるのではないかと考えるようになりました。 これには労力やお金に加えて、継続して関わる意志が必要なため、 地主や農林業関係者、地元の人、あるいは公共団体他にもなかなか手がけられない背景があります。 そこで、本開拓団では、こんな方式で里山開拓を進めていきたいと考えています。

つまり、「地主=ボランティア協力型」の里山開拓です。
 具体的な進め方は以下のような段階を経て実施します
1.荒れ果てた里山について地主の意向確認・現地事前調査を行う。
2.本開拓団としての里山開拓計画案を作成、地主との協議を行う。  どこにどうやっていつまでに道や広場をつくるか
開拓後どのように利用するか
地主/開拓団双方の要望・禁止事項確認

3.地主と本開拓団で里山開拓計画について合意する。
4.本開拓団が定期的に里山に通って楽しみながら道・広場づくりや里山活用を行う。
5.開拓後も、地主了解の範囲で本開拓団が子どもや会員向けに 里山を利用する(伐採木利用も含め)

里山開拓団のこれから

ただ今、本開拓団では実際に毎月八王子の里山に通って ボランティア自らの手によるお金をかけない道・広場づくりと里山活用を進めており、 会員一人一人が里山開拓の経験やノウハウを蓄えつつあります。
 今後、この「地主=ボランティア協力型の里山開拓」を通じて、 今の日本では価値なしと見捨てられて荒れ果てている里山に広く 新たな息吹を吹き込んで新しい活用価値を見出し、 現代において蘇らせることを目指しています。

NPO法人 東京里山開拓団
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